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​開会挨拶

PDF版は【大会要綱】に掲載しています

第 15 回年次研究大会プログラムについて

日本文化政策学会第 15 回年次研究大会 プログラム委員⻑

友岡 邦之

今大会では、「文化・芸術の持続可能性:厄災の時代の神話を超えて」を大会のテーマといたしました。これは本大会を、コロナ禍の最中におけるオリンピック・パラリンピックやさまざまな文化事業の開催といった経験を踏まえ、文化活動や芸術活動を真に持続可能なものにしていくために必要な仕組みとは何か、あるいは現行制度のどこに課題があるのかを、常識化された見方にとらわれず考える場にしたいと考えたためです。
 コロナ禍への対応として実施されたさまざまな芸術支援事業の有効性、東日本大震災からの「復興」や、五輪開催のキーワードとされた「レガシー」の現実、自由な表現の場の形成・維持をめぐる軋轢など、日本社会の文化・芸術の持続可能性をめぐる課題は山積しています。危機を乗り越えた先にあるとされる希望を信じる前に、まずはこれら足元の課題を冷静に見つめ、討議する場として本大会が機能することを願っています。
 今大会は、当初成蹊大学にて対面形式で開催される予定でした。成蹊大学所属の学会員のみなさまを中心として構成された大会実行委員会と、われわれプログラム委員会は、対面形式だからこそ実現できる研究者同士の深い交流を実現すべく、さまざまな計画を練ってまいりました。またプログラム委員会所属の若手メンバー諸君も、多くの創造的な提案をしてくれました。残念ながら長引くコロナ禍の影響により、その計画の少なくない部分について実現がかないませんでしたが、大会実行委員会のみなさまの御尽力により、オンライン上での討議と交流の場を御用意することができた次第です。大会実行委員会のみなさま、および成蹊大学の関係者のみなさまには厚く御礼申し上げます。

第 15 回年次研究大会開催について

日本文化政策学会第 15 回年次研究大会 実行委員⻑

成蹊大学文学部 川村 陶子

皆様、お忙しい中を第15回年次研究大会にご参加下さり、心から御礼申し上げます。
 大会の開催初日は成蹊大学の卒業式翌日。例年キャンパスでは桜が咲き出す頃です。
 1年少し前に大会開催校をお引き受けした時には、皆様を桜と欅並木の待つ成蹊でお迎えできることを期待し、楽しみにしておりました。もしかしてオンラインになるかも、という一抹の不安はあったものの、それが現実になるとは、そしてまさか侵略と戦争の中でこのご挨拶を執筆することになるとは、考えてもみませんでした。
 しかしこのようなときだからこそ、文化・芸術がひとをつなぎ、豊かにする力を、皆にとって持続可能な形で最大限発揮できるためにはどうしたらよいか、知恵と意見を出し合う意義は大きいと考えます。ヴァーチャルな空間ではありますが、そのための「場」をご提供できることを嬉しく光栄に存じております。
 成蹊大学では、文化の担い手を支援する人材を育成するため、2021年度から文学部芸術文化行政コースが稼働を始めました。持続可能な開発のための教育(ESD)を追究する成蹊学園サステナビリティ教育研究センターも活動しています。関係者一同、日本文化政策学会の研究大会開催を歓迎し、充実した議論が交わされることをお祈り申し上げております。
 ギリギリまで対面開催の可能性を探った上でのオンライン移行となりました。準備が行き届かずご不便をおかけすることもあるかも知れませんが、2日間どうぞゆっくりとご参加下さい。いずれ皆様と吉祥寺で飲み交わせること、そのときには世界が平和を取り戻していることを願い、その日を心待ちにしております。

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