1日目
2022年3月20日(日)
10:00 〜 12:00
企画フォーラム1
1- A
「劇場法10年、劇場支援事業と日本の劇場のこれまで、これから」
企画代表者
小林 真理(東京大学教授、学会理事)
1- B
「ケア×文化政策×コモンズー新自由主義時代のニーズを捉え直す」
企画代表者
齋藤梨津子(シンガポール国立大学)
共同企画者
南田明美(九州大学)
風間勇助(東京大学)
12:45 〜 14:30
分科会1
1- A
「制度とシステム(1)」
座⻑
松本茂章(静岡文化芸術大学)
副座⻑
朝倉由希(公立小松大学)
発表者
①国土開発の系譜上における文化開発の位置に関する試論
土屋正臣(城⻄大学)
②イギリスの「文化的価値プロジェクト」を通して考える研究と評価の課題
中村美亜(九州大学)
③バラエティ番組の制作システムから検証するテレビの演出効果と未来展望
角田陽一郎(東京大学人文社会系研究科文化資源学研究専攻博士課程)
1- B
「文化と地域社会(1)」
座⻑
箕口一美(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科)
副座⻑
赤木舞(昭和音楽大学,他)
発表者
①コロナ禍における個人寄付―新日本フィルハーモニー交響楽団の事例に見る可能性と課題
大鐘亜樹(東京大学大学院 人文社会系研究科 文化資源学研究専攻 文化経営学専門分野 博士課程)
②ポストコロナ社会におけるミュージックベニューの再考
石川琢也(情報科学芸術大学院大学 大学院メディア表現研究科博士後期課程、
京都芸術大学 情報デザイン学科クロステックデザインコース 専任講師)
③地域音楽文化資産の継承と地域創造―大阪芸術大学と和歌山県嵯峨谷地区との連携
本田洋一(大阪市立大学大学院都市経営研究科客員研究員)
1- C
「公共空間と文化」
座⻑
中川幾郎(帝塚山大学名誉教授)
副座⻑
李知映(芸術文化観光専門職大学)
発表者
①20 世紀初頭、都市・大劇場の様態―御園座を中心に
徳永高志(NPO 法人クオリティアンドコミュニケーションオブアーツ代表、慶応義塾大学非常勤講師)
②街頭紙芝居にみる日本の「公」概念 -公共空間における文化活動の課題について-
今井 佑(東京大学大学院人文社会系研究科修士課程2年)
1- D
「都市計画・建築」
座⻑
吉本光宏(ニッセイ基礎研究所)
副座⻑
小林真理(東京大学教授)
発表者
①近代に形成された地域における地域形成理念の形成・展開に関する一考察 ―大正新教育実践校「成蹊学園」を対象として―
玄田悠大(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻博士後期過程/独立行政法人職員)
②文化財保護と観光をめぐる歴史的町並みの真正性に関する考察 −倉敷川畔伝統的建造物群保存地区を事例に
奥野耕平(同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程 2 年次生)
③シンガポールにおける都市遺産保護に関する研究 ―保存建造物の指定に至るまで近代建築の Golden Mile Complex の経緯に着目して―
LEE Kah Hui(東京大学大学院 人文社会系研究科 文化資源学研究室)
15:00 〜 16:30
開会挨拶
主催者代表
熊倉純子(日本文化政策学会会長)
司会
川村陶子(大会実行委員会委員長)
公開シンポジウム1
厄災と祝祭と文化政策:『復興』と『レガシー』の現実
登壇者
芹沢高志(アートディレクター、都市・地域計画家)
大友良英(音楽家、プロデューサー)
吉本光宏(ニッセイ基礎研究所 研究理事・芸術文化プロジェクト室長)
野田邦弘(司会,横浜市立大学大学院都市社会文化研究科客員教授)
【企画趣旨】
コロナ禍、そしてその最中におけるオリンピック・パラリンピックといった経験等を踏まえて、文化活動や芸術活動を持続可能なものにしていくために必要な仕組みとは何か、あるいは現行制度のどこに課題があるのかを考える場としたい。コロナ禍への対応として実施されたさまざまな芸術支援事業の有効性、東日本大震災からの「復興」や五輪開催のキーワードとされた「レガシー」の現実、自由な表現の場の形成・維持をめぐる軋轢など、日本社会の文化・芸術の持続可能性をめぐる課題は山積している。危機を乗り越えた先にあるとされる希望を信じる前に、トリエンナーレなど大型芸術祭へ関与された経験などもふまえ、これらの事業制作過程で求められる過大な負担を伴う各関係機関との調整など足元の課題を具体的に改善するための討論を行いたい。
17:00 〜 18:30
公開シンポジウム2※「公開シンポジウム2」と「企画フォーラム2-A」は同時刻に開催されます。ご注意ください。
文化の生存権:文化支援事業の有効性とは
登壇者
蓑輪勇二(公益財団法人せたがや文化財団音楽事業部・部長)
山本麻友美(京都市文化芸術総合相談窓口(KACCO)・統括ディレクター,京都芸術センターアーツ・アドバイザー)
三好勝則(公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京・機構長)
太下義之(同志社大学経済学部・教授)
熊田知晃(司会,明治大学政治経済学部・助手)
【企画趣旨】
COVID-19による補償,支援は様々行われている。文化政策の分野では,東京都,京都市,世田谷区等の様々な公的機関によるアーティスト,文化団体,文化施設等を対象とした文化支援事業の制度を設計した。しかし,制度が執行される際には様々な課題が生じた。それは,プロ・アマの定義,申請内容の審査等のこれまでに課題の解決を先送りにしてきたものが関わる。さらには,COVID-19以前に設計されていた事業の実施に向けた変更も問われている。そこで,本企画では,文化支援事業を巡り,制度設計(政策立案過程)と執行(政策実施過程)の間で発生した課題や成果を議論していく。文化支援事業を経済,自己実現,社会的身分等の面から捉えていく。実際に文化支援事業の執行を担う三者に,問題提起として文化支援事業の実態を説明してもらい,それを学術的に整理していく。制度設計と執行間の課題や成果を追求することで,これまでの文化支援事業の有効性を捉えると共に,今後の文化支援事業に向けた討論を行う。この討論は,これまでの文化支援事業における理念が,アーティスト,文化団体,文化施設等の生存を保持しようとするものへと転換が行われた点について,文化政策研究として問い直すものである。
17:00 〜 19:00
企画フォーラム2※「公開シンポジウム2」と「企画フォーラム2-A」は同時刻に開催されます。ご注意ください。
2- A
「文化のエコシステム ―文化政策における法の在り方を考える―」
企画代表者
中村美帆(静岡文化芸術大学准教授)
共同企画者
小林真理 (東京大学教授)
小島立 (九州大学教授)
土屋正臣 (城⻄大学准教授)
20:00 〜
若手交流企画
「のれん小路(こみち)」
企画者
中村まい(お茶の水女子大学)
風間勇助(東京大学)
熊田知晃(明治大学)
2日目
2022年3月21日(月・祝)
9:00 〜 10:45
分科会2
2- A
「海外の文化政策(1)」
座⻑
藤野一夫(芸術文化観光専門職大学)
副座⻑
土谷岳史(高崎経済大学)
発表者
①「グローバル化する世界における欧州の文化アジェンダ」と「新たな欧州の文化アジェンダ」 の比較からみる EU 文化政策の変遷と傾向
安田知夏(東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士後期課程)
② ⻄ドイツにおける対外文化政策と文学 ―H. M. エンツェンスベルガーの派遣に着目して―
大木滉平(東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修士2年)
③インドネシアにおける新型コロナ危機と文化政策
新地真之(早稲田大学比較法研究所招聘研究員)
2- B
「アートプロジェクト」
座⻑
熊倉純子(東京藝術大学)
副座⻑
秋葉美知子(アート&ソサイエティ研究センター)
発表者
①トリエンナリゼーション トリエンナーレの 20 年を振り返り今後を展望する
野田邦弘(横浜市立大学大学院都市社会文化研究科客員教授)
②アートプロジェクトを支える創造人材のコーディネートに関する考察
横浜トリエンナーレ 2005(川俣正ディレクター)がもたらした動員参加型ボランティアから協働参画型〈サポーター〉布置へのプログレス
藤原旅人(九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻博士後期課程単位修得満期退学)
③コロナ禍におけるソーシャリー・エンゲイジド・アートの模索と実践 ──東京ビエンナーレ 2020/2021 公募プロジェクトを通じて
楠見清(東京都立大学)
2- C
発表者なし
2- D
「英語発表」
座⻑
菅野幸子(AIR Lab)
副座⻑
狩野 愛(静岡大学)
発表者
①Projected Geographies: Place-Based Practices in Tokyoʼs “Art Projects”
Lana Tran(PhD Candidate Tokyo University of the Arts)
②Towards smart creative cities
Thomas VAUTHIER(Aix-Marseille University, PhD Year 3; Tokyo University of the Arts, Research student)
11:05 〜 12:50
分科会3
3- A
「制度とシステム(2)」
座⻑
片山泰輔(静岡文化芸術大学)
副座⻑
大澤寅雄(ニッセイ基礎研究所)
発表者
①日本における文化事業助成金制度の課題 —映像コンテンツ製作委員会事業分析からの一考察—
山﨑康史(青山学院大学大学院総合文化政策学研究科2021年3月修了)
②行政における文化専門職ポスト設置に関する一考察 ―国,都道府県,指定都市,中核市,施行時特例市,特別区を対象とした質問紙調査を通じて―
熊田知晃(明治大学政治経済学部・助手、明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻・博士後期課程)
③文化政策と科学技術イノベーション政策を架橋する取り組みをいかに進めるべきか?―― 「倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)」の観点からの予備的考察
小島 立(九州大学大学院法学研究院教授)
3- B
「海外の文化政策(2)」
座⻑
藤井慎太郎(早稲田大学)
副座⻑
井口典夫(青山学院大学総合文化政策学部教授)
発表者
①映画振興策における映画保存事業の位置付け -フランス国立映画・映像センターCNC を事例に-
金成めい(東京大学大学院人文社会系研究科)
②フランスにおける社会連帯経済の発展と文化政策の動向
⻑嶋由紀子(東京大学)
3- C
「福祉・ワークショップ」
座⻑
中村美帆(静岡文化芸術大学)
副座⻑
楊 淳婷(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科)
発表者
①日本における音楽ワークショップの歴史 ——2000 年代の日本オーケストラ連盟による事業に着目して——
池野博子(東京二期会メゾソプラノ会員)
②子どもの居場所としての学校図書館に関する研究
伊達摩彦(東京大学大学院人文社会系研究科修士課程)
③障害のある人の舞台芸術活動の支援方策に関する考察 近年の障害学や社会包摂に関する議論に基づいて
⻑津結一郎(九州大学)
3- D
「文化財」
座⻑
須田英一(法政大学現代福祉学部兼任講師)
副座⻑
馬場憲一(法政大学名誉教授)
発表者
①日本における 1960~1970 年代の文化財保護施策の効果検証に関する研究 ―文化財愛護地域活動を手掛かりに―
森屋雅幸(静岡文化芸術大学/江戸川区教育委員会)
②日本の文化財政策における「埋蔵文化財行政」の「曲がり角」について -「埋蔵文化財センター」のこれから
井上 敏(桃山学院大学)
③「アイヌ古式舞踊」の文化財指定の経緯に関する考察 ――知里真志保と本田安次の原稿から――
谷地田未緒(国立アイヌ民族博物館 アソシエイトフェロー、大阪市立大学都市研究プラザ 特別研究員)
12:50 〜 13:50
理事会
※理事会のzoomミーティングURLは理事会ML等で別途お知らせいたします。
若手ポスターセッションコアタイム
1. 劇場をめぐる文化エコシステム〜地域人材を活用して〜
代表者
高口葵(東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究室修士課程1年)
共同企画者
金成めい(東京大学大学院人文社会系研究科修士課程2年)
松本玲子(東京大学大学院人文社会系研究科修士課程2年)
陳 晟悦(東京大学総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース修士1年)
2. 応援する観客たち ー 映画館における観客参加
代表者
中村洸太(立教大学 社会学部 現代文化学科 国際社会コース 4年)
3. 公共ホールの評価における美的価値—エルプフィルハーモニーの事例を参考に—
代表者
風間勇助(東京大学大学院博士課程2年)
共同企画者
大木滉平、伊達摩彦、酒井雅代、村上功一(東京大学大学院小林真理ゼミ)
4. 占領期日本の文化政策
代表者
山本遊(大阪大学文学研究科⻄洋美術史研究室博士後期課程)
5. 市⺠の創造性からなる場づくりの実践の可能性 ‒「かみいけ木賃文化ネットワーク」を事例に‒
代表者
齋藤結(立教大学社会学部メディア社会学科 4年)
6. 都市文化政策 :「池袋モンパルナス」を事例に
代表者
松本和花子(立教大学大学院社会学研究科博士前期課程1年)
7. 現代中国のミュージカル産業における文化政策の影響と受容ーー 中国中国オリジナルミュージカルを事例に
代表者
坑 梓寧(立教大学社会学研究科博士前期課程2年)
8. 「限界芸術としての折り紙文化の可能性」
代表者
伊与久純平(立教・学士・4年)
9. 劇場・音楽堂等のビジョンの評価指標のあり方
代表者
森本清香(東京大学大学院人文社会系研究科 文化資源学研究専攻文化経営学専門分野修士課程1年)
共同企画者
松本隼樹(東京大学大学院人文社会系研究科 文化資源学研究専攻)
今井佑(東京大学大学院人文社会系研究科 文化資源学研究専攻)
大鐘亜樹(東京大学大学院人文社会系研究科 文化資源学研究専攻)
10. 成蹊大学文学部芸術文化行政コースの紹介
代表者
成蹊大学文学部芸術文化行政コース登録学生(学部2年生)
13:50 〜 14:40
15:00 〜 16:30
15:00 〜 17:00
総会
公開ラウンドテーブル※「公開ラウンドテーブル」と「企画フォーラム3-A」は同時刻に開催されます。ご注意ください。
『表現の自由』ふたたび:表現の場の安全保障
登壇者
伊藤昌亮(成蹊大学)
小泉明郎(アーティスト)
小島立(九州大学)
小泉元宏(司会,立教大学)
【企画趣旨】
2000年代前後から、観光立国や文化芸術立国の実現などを図ることを目指すために、あるいは少子高齢化や人口減少が進む都市・地域活性化への効用を期待して、各所で国際芸術祭やアートプロジェクトなどの文化事業が盛んに開かれるようになっている。また同時に、市民参加型、あるいは融合/集合型のカルチャーを生み出すことを可能とするメディアやプラットフォーム、アプリケーション、ソフトウェアの拡張や普及が、新たな社会関係形成や、文化の創作、受容を推し進めてきた。しかし他方で、国や都市・地域の産業振興、あるいはアイデンティティ強化などといった社会的目的のために文化が過度に利己主義的に利用されたり、あるいは、著作権をはじめとする知的財産権の管理強化が推し進められたりといった、民主的で多様な芸術・文化の実践を阻害しうる動きも存在する。さらには、COVID-19パンデミックによってあぶり出された文化関係者の苦境や、市民の間に顕著の広がる社会的格差の拡大など、芸術・文化をめぐる社会政治やマネジメントのあり方には、さまざまな問題・論点が見出され、喫緊の課題ともなっている。このような現状において、芸術・文化をめぐる「自由」な場や制度、エコノミー、そしてライフスタイルを確保していくためには、どのような視座が求められるのだろうか。このラウンドテーブルでは、社会・政治的な相互関係の領域を確保していくためにも重要なはずの、現代社会における表現の場を形成・維持していくために、いかなる取り組みや考え方が必要か、その課題や困難はどこにあるのかを議論していきたい。社会学、情報学、法学などによる最新の知見や実例と、芸術実践の立場によるアクチュアルな問題意識から話題を提起するとともに、参加者を交えながら意見交換するための場を開いていく。
企画フォーラム3※「公開ラウンドテーブル」と「企画フォーラム3-A」は同時刻に開催されます。ご注意ください。
3- A
「文化庁における文化支援事業の有効性」
企画代表者
熊田知晃(明治大学政治経済学部・助手)